つれづれ日記 —2015 8月—
NEW! 2015/08/28 <フェアリー展>
銀座かわうそ画廊での「ロリータ・フェアリー」展に出品します。
ロリータとか妖精とか・・・今まであまり考えた事もなかったので、
逆に勉強になるかな?と思い参加する事にした。
と言っても。
DM用の画像の提出期限はだいたい1ヶ月前なので、右の作品は旧作。
なので、ロリータやフェアリーという事は何にも考えずに描いたもの。
で、旧作には全く納得がいってなかったので加筆する事に。
毎度の事ながら私の画法だと、ハイライトにホワイトをべた塗り出来
ずに筆を加えていくので、全体的にワントーン暗くなってしまう。
ま、これは致し方ない。
頬の辺りに墨が溜まって、それが黒ずんで汚く見えていた。
それを何とか不自然に見えないように、イエローオーカー系の絵の具
で薄塗りを重ねていく。
重ねれば重ねるほどトーンは暗くなっていくが、重ねなければ黒ずみ
が目立つという・・・。
なので、ギリギリの落とし所を探しながらの我慢の作業が続く。
最終的にはご覧の通りになったのだが、幸か不幸かちょっぴり
「フェアリー」な感じになったのでは?
いや、なってないか?!
展示は9月1日(火)〜6日(日)迄です!
2015/08/12 <50の顔展>
銀座の麗人社ギャラリーで行われる「50の顔展」に参加します。
麗人社さんとは以前から面識はあったのだが、出品するのは初めて。
とても綺麗な画廊なので、そこは楽しみ。
だが、参加者はけっこう錚々たる顔ぶれなので、今になってちょっ
とビビってきた。若手が多いけれど、既に活躍されている方が多い。
他の画廊などの展示で拝見したことがある、クオリティー・世界観
など確かな方ばかりです!
自分の作品はどうかなぁ?今回はじめて「少女」と呼べる年齢の女
の子をモチーフにして描いてみた。
最初は背景がもっと黒っぽかったのだが、少女的な世界観とイマイ
チ合わず、後から少し明るめにした。
ま、でも。私の作品はそもそもが暗いので、パステルカラーで少女
少女した感じにはならないけれど。
それにしても。本来なら7月上旬には完成していたはずなのだが、
「例の」ゴタゴタで制作を中断せざるを得なくなった。
一旦間が空くと、描くのって難しいんですよ!
イメージと言う、なんとも言えない空気感、気配を仕切り直す事
になるから。
この絵が、初めに思い描いていたイメージ通りになったかどうか?
もはや自分でも分からなくなるほど、間隔が空いてしまった。
もうホント、あの画廊の馬鹿スタッフにはコリゴリです。
失った時間と「感覚」を弁償してほしい!マジで!!
つれづれ日記 —2015 7月—
NEW! 2015/07/31 <嫁入り3>
この作品も嫁入りしました。同じ名古屋のコレクター様へ。
いや〜この子は、生まれる時は難産で、嫁ぐ時も大変でした!
そもそも。2014年の個展用に描き始めたが上手く行かずに放置。
その後の個展の際にも加筆したがやっぱりダメで、もう捨てようか?
と考えていたくらい。
それを2015年の個展の前に引っ張り出してきて、一回水張りを
剥がして、絵の具を拭き取ってトリミングして加筆した。
そんな経緯もあって思い入れ深い作品だし、個展のメインビジュアル
にも使用した。
でもその個展では「いいねぇ〜!」と多くの方からお褒めの言葉を頂
いたのだが、結局売れなかった。
それが、前に小品を買って下さったコレクターさんがHPでこの絵を見
てご所望された。
がその後・・・トラブルに見舞われてスッタモンダあった。
この件でもう、7月は日程的にも精神的にも追い込まれて疲労困憊して
しまった。もう二度とこんな思いはしたくない!
ま、でも。ゴタゴタの経緯を全て包み隠さずコレクターさんに手紙でお
知らせしたところ、複雑な思いはされたようですが、結果的に購入して
下さったので、ホント絵描き冥利に尽きます。
この子と別れる一抹の寂しさを覚えつつも、感謝感謝。
なので皆さんも、
イイカゲンな画廊と組むと、作家もコレクターも泣かす事になりますよ、
ゼッタイ!
2015/07/26 <嫁入り2>
この娘も嫁入りしました!前回と同じ名古屋のコレクター様。
この絵には、私にしては珍しく実在のモデルがいる。
セツ・モードセミナーのファッションエスキースのモデル、マサキ
ちゃん。セツに通っていた数年間に、何度となく描いた。
もしかしたら百枚を超えているかもしれない。(数えてないけど)
右の作品は、写真を見て描いたものなんだけれど、その前に何度も
何度もデッサンしているので、現実から乖離していないと思う。
この事はけっこう重要かも。
今までにも記してきた「写実」と「写意」の違い、と同じ意味で。
写真を見て描いたと言ってもそれを「丸写し」していないという事。
顔などはあんまり似ていない。
しかし彼女の「印象」を留めている、と思う。
最近の超絶写実系の画家達は、ただ写真を写してるだけで「技術と
手間」を見せつけてる様に感ぜられるものが多い。
でも、やっぱりそれだけじゃあダメだと思う。
現代において写真を活用する事は否定しない。私も使う。
モデルを何日も雇って描く、なんて贅沢すぎて不可能に近いし。
でも、生身の対象を描く事を放棄して写真から得た情報だけで描いた
ら、本質からかけ離れたファンタジーになってしまうのではないか?
(しかも厄介な事に、写実的なのでリアルに見えてしまい、つまり
ファンタジーには見え辛いので鑑賞者は誤魔化されてしまう)
なので、今の時代に於いてもデッサンやスケッチは必要だと考える。
ま、この話をして「進歩的な」美術関係者に鼻で笑われた事は何度も
あるが。
2015/07/23 <嫁入り>
昨年描いた作品だが、お嫁に行く事が決まった。
名古屋のコレクター方へ。
嫁ぐまで、ちょっと面白い経緯が。
個展なりグループ展なりで展示した作品を、コレクターが直に観て
購入する。と言うのが基本だと思っていたのだが、この絵は展示し
た際には売れずに自宅で保管していた。
で、名古屋の画廊主がこれを私のHPで見て気に入り、その画廊の
お得意様が「きっと気に入るだろう」という事でチェックしてい
たらしい。
そして、現在私の作品の取り扱いをして貰っている画商さんとそ
の名古屋の画廊主が面識があった様で、画商さん経由で私に連絡
が入った。
作品は一旦、名古屋の画廊に送られ、その画廊主がコレクター氏
にお見せして、晴れて嫁入り。となったとのこと。
な〜る、そんな事もあるんですね!
ただ・・・作品の水張りの「角っこ」が少し「ツッている」と言
う事で、その画廊と付き合いのある表具師に張り直させたとか。
今まで水張りなんで失敗した事ないのだけれど、最後に塗布する
コーティング・メディウムの伸縮が強烈らしく、どうしてもツッ
てしまう事がある。
でもフィニッシュワークなので、もう一回剥がして張り直すのは
結構な勇気が要る。
う〜ん、作家としてこれからは細心の注意を払わねば。
2015/07/20 <美女展2>
銀座かわうそ画廊の「美女展Part1」は7月17日で終了したのだが、
急遽「Part2」にも参戦する事に。と言っても小品(F4)一点のみだが。
右の絵は2013年に描いたものだが、少し気に食わないところもあり、
加筆する事に。
ま、第三者が見ても分からない程度なのだが、描く方からするとそれなり
に時間を要した。
どこがどう、というほどの事ではないのだが「何か今ひとつ」と言う感じ
があって。
しかし、完全に描き終わってフィニッシュのコーティングまでしてあるの
で、ガッツリ加筆する事はしなかった。上からほんのチョット。
で、もう一度コーティングを施して「美女展Part2」初日のオープニング
パーティーまでには搬入しようと考えていたのだが、家を出る寸前に、
コーティングに塗りムラを発見!
コーティングの上にコーティングをしたので、一箇所コーティング剤をは
じいた部分があったようだ。
それを均すためにまた上からコーティング剤を塗布するが、一度では凹凸
が消えず、2度3度と塗布。
乾燥の時間を考慮するとオープニングには間に合わない時間になったので、
諦める事に。
結局、二日目の日曜日の朝一に搬入してきた。
既に展示は始まっており、陳列も完了していたので、柱の陰にヒッソリと
掛けてあります。
良かったら探してみてください。
2015/07/13 <美女展>
このところ全く予期せぬアクシデントに見舞われて、絵も描けない
どころかグループ展のことすら忘れかけていた!
で、11日から銀座のかわうそ画廊で「真夏の美女図鑑」展に参加している。
新作を描く時間が全くなく、ストックもあまりないので・・・困った。
そこで、去年描いて「なんかイマイチだな〜」と思っていた絵に加筆する事に。
もちろん苦肉の策。
既に水張りしてコーティングしてあるものを剥がして、主に色の「飛んでる」
箇所を調整。
ピンクや赤系が悪目立ちしていた部分をイエローオーカー系で馴染ませる。
この辺は、時間を置いているから成せる技。
(どうして最中にはできないんだろう?)
時間を経てるから自作でもある程度客観視できる。
そして本来イメージしていた青写真を思い出しながら、仕上げていった。
しかしこの辺は難しいところ。
自分の理想としては、そうやって時間を掛けて理想どうりに仕上げるよりも、
短時間の「勢い」で、破綻してもいいから一気に仕上げたい。
それで、構図がどうの調子が、デッサンがどうのを気にしない。
というのが理想。
時間をかけると「調整」してしまい、絵が落ち着いてしまう。
作品の中に「?!」というのが無くなってしまう。
ま、でも。
展示初日の開店早々に売れたので、良かった事にする。
DMを一枚も出せなかったけれど、売れるトキは売れるんですね。